21世紀の「知恵の時代」を迎えた今、国、企業、大学など各レベルで特許を含む知的財産権の重要性が増して来ています。例えば、企業においては研究、技術者の特許に対する報奨制度の推進が話題となっており、また大学においても、産学連携における特許の重要性が叫ばれて来ています。また、特許をめぐる状況も変わってきています。以前であれば特許との関係が低かった、バイオ(生物、医学)領域での特許が産業的にも重要性を増し、さらにビジネスモデル特許にいたっては、経営や商業といういわば文系領域においても特許化が進み、銀行にも特許室が出来始めている状況です。

そこで、特許庁は、教育機関を対象とした工業所有権教育の普及活動を通じて、知的財産に明るい人材を育成し、国民の特許マインド向上を図ることを目的とし、本学に対し「大学教育学部向け知的財産教育研究」の委託を行いました。本研究課題は、知的財産教育の普及のあり方(基礎教育(国語・算数・理科・社会等)とどのように融合することが効果的か、知的財産教育を実施することによる児童・生徒への効果、どうすれば知的財産教育が定着するか、最適な授業の進め方(科目、授業展開、年度スケジュール、単位数、年齢層)、小・中・高等学校向けに策定した工業所有権教育用教材の最適な利用法と改善の必要性(現存の副読本等のコンテンツ)等の実践的な調査(付属校での実践を含む)と研究とを行うことを目的としたものです。

平成14年度は、以下の先生方の参加を得ました。

教養学科       自然研究講座 片桐 昌直(代表)
教員養成課程     技術教育講座 山本 勇
実践教育学講座    理科(物理) 種村 雅子
附属池田中学校    技術科    若江 三賀子
附属高等学校池田校舎 物理科    本管 正嗣
附属天王寺中学校   技術科    上田 学
附属天王寺中学校   社会科    吉水 裕也
附属高等学校平野校舎 生物科    吉本 和夫


大阪教育大学 受託研究「大学教育学部向け知的財産教育研究」代表者
教育学部教養学科自然研究講座 片桐 昌直


大学教育学部向け知的財産教育研究調査

平成13年度 報告書

大阪教育大学