授業内容

大気圏科学T
講義概要
地球大気の構造および運動の基本的な理解を目指す。基礎的な物理法則を使って大気中のさまざまな現象を理解するよう努める。地球は、他の惑星には見られない水を持つ惑星であるが、そのことが地球大気の構造や運動にどのような影響を与えているか考えてみよう。

授業計画
1. 地球大気の組成と構造
 1.1.惑星大気の特徴
 1.2.地球大気の鉛直構造
2. 大気の熱力学
 2.1.静水圧平衡
 2.2.温位と乾燥断熱減率
 2. 3.湿潤空気の熱力学
3. 放射過程
 3. 1.太陽放射と地球放射
 3.2.放射平衡
 3.3.温室効果

大気圏科学U
講義概要
地球大気の構造および運動の基本的な理解を目指す。基礎的な物理法則を使って大気中のさまざまな現象を理解するよう努める。地球は、他の惑星には見られない水を持つ惑星であるが、そのことが地球大気の構造や運動にどのような影響を与えているか考えてみよう。
大気圏科学TとUは独立して開講するが、UはTの基礎の上にあるので、大気圏科学Tを習得した上で履修することが望ましい。

授業計画
4. 大気の運動
 4.1.気圧傾度力
 4.2.コリオリの力
 4.3.地衡風
 4.4.温度風
 4.5.低気圧と高気圧の風
 4.6.大気の大循環
5.降水過程
 5.1.水滴の生成と凝結核
 5.2.雲粒と雨滴の成長
 5.3.氷晶の生成と凍結核
 5.4.雪の成長
 5.5.集中豪雨
 5.6.台風と梅雨

大気圏科学実験
平成9年度の大気圏科学実験の 課題を以下に記します。詳細は授業中に。
1.大気中の水蒸気: アスマン式通風乾湿計、湿度早見表
2.温度計の時定数: アルコール温度計、サーミスター温度計、フリーザー、不凍液、シャーレ
3.氷ができる過程: サーミスター温度計、ガーゼ、 純水
4.風速、気温分布: 風速・温度計
5.気圧の高度変化: アネロイド気圧計
6.擾乱通過に伴う気象変化

気水圏科学特論
インターネットで検索できる気象情報の量は最近急速に増加している。この情報を使って身近に体験した大気現象について理解を深めるように努める。どのような情報があるか、どのサイトの情報が有効か、調べよう。

アメダス画像、ひまわり画像、レーダーアメダス合成図、地上天気図、高層天気図など

環境論U
講義概要
近年、地球上では人間活動の影響でさまざまな環境問題が現れ、社会的な関心が高まっている。しかしながら、その原因である人間活動と結果である環境問題の関係については、科学的な研究がまだ十分ではなく、十分理解されたとはいえないのが現状である。
ここでは、地球温暖化やオゾンホールを例に挙げ、原因と結果についての現在までの理解を講義する。
授業計画
1. 環境問題とは
2. 人間活動と環境問題
3. 水惑星地球
 3.1.水の特殊性
 3.2.水の分布と循環
4. 地球温暖化
 4. 1.放射平衡
 4.2.温室効果
5. オゾンホール
 5. 1.オゾン層
 5.2.オゾンホールの発見
 5.3.オゾンホールと極成層圏雲

大気圏システム論
地球環境問題について水循環の立場から考えてみよう。
参考文献:岩波講座地球惑星科学の入門編(第1巻〜第3巻)気候変動論(第11巻)

研究室ゼミ
Weather systems(L.F.Musk著、Cambridge Univ. Press)を読みます。
数式もなく、薄い本ですから、十分読めると思います。

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