天文学〔astronomy〕
・・・宇宙と天体に関する学問。古来より洋の東西を問わず発達した学問で、現在では、位置天文学や天体力学と天体物理学とに大別されている。また、電波天文学など多くの分科があり、人工衛星・宇宙探査機などの新しい観測手段の出現により、急速な発展を遂げる。 三省堂提供「大辞林 第二版」より |
天文学には、主に「観測天文学」と「理論天文学」という大きな二つの柱があります。
私たちの大阪教育大学宇宙科学研究室では、主に「観測天文学」つまり、「観測」による天文学の研究を行っています。
天文学研究室と一緒に天文教育を行うこともありますが、当研究室では研究の方に重点が置かれています。
●高校時代に履修が望ましい科目
・物理TB,U (物理は必須!)
・数学TA,UB,VC
・英語(必修ですよね^^;;)
平成16年度より入試科目の変更がありました。各自確認してください。
●分属前に履修可能な天文学/宇宙科学関係の授業
定金先生の講義
・地学A(一般教養・1回生開講)
・自然システム概説T(専攻共通科目・2回生開講)
・宇宙科学T(コース専門科目・2回生開講)
・自然システム実験B(コース専門科目・2回生開講)
福江先生の講義
・理科教育内容学II(教員)
・地学T&II(教員)
・天文学T&II(教員) など
●そもそもどうやって分属が決まるの??
当自然研究専攻では、3回生の4月〜5月の頭にかけて分属希望調査を取り、それに基づいた分属会議(話し合い)によって配属先の研究室が決まります。
宇宙科学研究室は、通常3名の定員となっており、トップレベルの研究をかいま見れるとあって、いつも人気集中です。
※この会議までに、自分が興味を持っている研究室に出向き、先生からお話を聞いたり研究室の雰囲気などを知っておく必要があります。
英語のページばかりですが、実は、天文学で使われる専門用語はそう多くはありません。
日本の天文学!といったらここ。日本語ですし(笑)
定金先生オススメのページ。
ここはすごい!情報量もすごく、わかりやすい話題が多い。
ここでは、NASAの打ち上げた衛星のミッションを紹介しており、現在・過去、そして未来(計画中・開発中)の
ESO(European Southern Observatory)の広報ページ。
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●宇宙研での研究活動
みなさん、すばる望遠鏡ってご存じですか?
主に、恒星の分光観測を行っており、最近ではエシェル分光器という広波長域のスペクトルを細かく分光できる特殊な分光器を使って、星の構造やその起源などについて研究しています。
ちなみに、HDSもエシェル分光器の一種です。
普通”スペクトル”というと虹色の帯を想像しますが、研究における解析作業の時に見るスペクトルは、縦軸に強度、横軸に波長をとったグラフです。
現在ではコンピュータを使って、解析作業を行っています。
観測も大変そうですが、解析作業のほうがもっと大変そうです^^;
学部学生は、大学天文台の51cm反射望遠鏡を使って観測をしたりしています。
もしかすると、岡山天体物理観測所などに出かけるチャンスがあるかもしれません!
研究ではありませんが、3回生のうちから「夏期集中ゼミ」では前もって課題が与えられ、発表しなくてはなりません。
今年の3回生は、分属の挨拶と同時に課題を与えられました。
参考までに、課題の中身は「SCIENTIFIC AMERICAN」という英文雑誌の記事を和訳し、
その記事に関して自分で必要だと更に思うことを調べてB4一枚程度にまとめて発表する、というものです。
なお、大阪教育大学にはドクターコース(博士課程)がありません。
マスターコース(修士課程)までしかありません。
しかし、もっと勉強したい!という先輩方が多く、京都大学・大阪大学など他多数の大学の博士課程へ進学しています。
●宇宙研での生活
宇宙研にはポットとお茶・コーヒー一式(しかも、インスタントとドリップ式の両方!)、そして冷蔵庫(冷凍庫)、冷暖房を完備!
そうそう、大事なことを忘れていました。
なお、当研究室は「教養学科」に所属しており、教員免許の取得が卒業要件には含まれません。
●大学天文台と設備
C3(教員養成棟)−401天文台には、三鷹光器(株)製作の51cm反射望遠鏡が設置され、冷却CCDカメラもあります。
中でよっぽど目障りなことをしない限り、研究室から追い出されることはありません(笑)
机を借りて、自主学習をしたりできます。
ですが、研究室に招集をかけられることもありません。
学生のやる気次第で先生は次々と課題を与え、学生を伸ばしてくれますが、研究室に全く立ち寄らない学生は「し〜らないっ」。
当研究室では必要に応じて合い鍵を持ち(遅くまで残ったときの施錠の関係などから)、自分の部屋のように研究室をいたわってあげる心が大切です。
自分の部屋ですから、当然お掃除も自分たちでやります。
もちろん流し台もあります。なぜかおやつ・お酒も常備されています。
そう、ここでは生活を営むことができるのです!
更にビックリなのが、寝袋の存在。2つもありました。
学生が使えるのは、Polaris,Mira,Rigel,Denebu,cosmos2の5台。先生の使っているSpica,Algolもあわせて7台です。
これらのコンピュータは全てネットワークに繋がっており、インターネットもできます。
LANケーブルを使うことで、個人のノートパソコンもネットワークに繋げることができます。
当研究室では、マスター(院生)から学部3回生まで、みんな仲良しです。
是非、一度覗きに来てみてくださいね!!
しかし、教員免許(中・高の理科)の取得も可能ですし、他に学芸員資格や司書の資格なども取ることができます。
これらの設備を使って、常時何かを観測しています。
しかし、天文研との兼ね合いもあって、観測スケジュールは結構詰まっているようです。
なにしろ、お天気は神様次第ですから・・・。
観測室には、ベットやポットといったものがあり、一応生活できる空間になっています。
宿直室が付いているという感覚です。